先日、創作能「亀戸の藤」無事に終了いたしました。 振り返れば、昨年十月に思い立って脚本を書き始め、ワキで米兵役の桜井真樹子さんに相談させていただきながら、本がほぼ仕上がったのが、今年の三月。義太夫の竹本越孝さんと鶴澤寛也さんのお二人より、期日通りに音が送られてきたのが、四月末。それから、振付の花崎社季女さん、小鼓の藤舎呂裕さん、笛の福原百恭さん、アイで亀戸天神社の社人役、かつ芝居もつけてくださった吉松章さん、本当に皆さまのおかげで、無事終演を迎えることができました。 (日本兵と米兵、対面) (ゆかりの人、藤について、亀戸天神社の社人より背景が語られる) (日本兵と米兵による、早舞) (日本兵と米兵のスピリットが、藤の木に変幻) 本当に、素晴らしいご縁をいただいて、無事に舞台を終えることができましたこと、心から感謝申し上げます。 ご来場いただいた皆様にも、ご多忙の中、舞台へ足をお運びくださり、本当にありがとうございました。
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千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて
先日、現代創作能「亀戸の藤」の舞台を控え、千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪れて来ました。ご挨拶と、もう二度と、あやまちを繰り返しませぬよう、と、祈りを捧げて。 墓苑は、整備された小道のそこかしこに咲く紫陽花が、綺麗でした。 その帰りに、近くの北の丸公園へ。 去年12月に、ハーブセラピストじょな魔女さんの「自然の声を聴くワークショップ」で訪れて以来、7か月ぶりの北の丸公園。 しばらく、この樹の下で、夕涼み。 泣いても笑っても、あと3日。 後悔のないよう、精一杯させていただきたいと思います。 まだチケットございます。 お問合せ、ご予約は、お問合せページよりお願いいたします。
7月10日(日)、創作能「亀戸の藤」上演いたします
さて、7月10日(日)に近づく創作能「亀戸の藤」(原作・脚本:コラール伊織)の告知をさせていただきます。 中央線阿佐ヶ谷駅北口から徒歩2分のザムザ阿佐谷にて、昼の部は午後1時開演、夜の部は午後5時開演です。(開場は開演の30分前) 太平洋戦争時、沖縄戦を戦った米兵と日本兵のスピリットが、戦後五十年を経て(物語において)、東京は亀戸天神社において、出会います。 この話を書くきっかけとなったのは、私の夫の叔父にあたる方の物語を聞いたことでした。 71年前、太平洋戦争時は沖縄戦を米兵として戦い、九死に一生を得て、その後東京で進駐軍として務めていた彼が恋をしたのは、東京で出会った、日本女性でした。 二年の後、彼は母国アメリカへ帰ることになりましたが、彼女のことを、生涯、繊細でやわらかな記憶をもって、思い続けていた、といいます。 現在言うところのPTSDに生涯苦しみ、毎夜のように酒場へ行っては喧嘩を繰り返していたという彼は、42歳の若さで亡くなりました。 この創作能「亀戸の藤」において、彼は戦争の後遺症をも生き延びて、面影の女性を探して、東京を再訪します。 思い出の土地、亀戸天神社で出会ったのはしかし、その女性の亡くなった夫、沖縄戦で戦死した、日本兵の霊でした。 この物語を書くもうひとつのきっかけとなったのは、叔父さんが戦った沖縄の地に、夫とともに、二年間住んだことでした。 大阪に生まれ育った私にとって、沖縄本島の20%を占める米軍基地の存在は、驚くべきものでした。 どこへ行っても基地がある、 どこへ行っても、米軍機の音がする、 どこへ行っても、フェンスで阻まれている、 そして、繰り返される米軍兵による、事件の数々、 私自身の祖母は、広島は福山で生まれ育ちました。踊りの天才少女と言われた祖母は、幼いころ、その母とともに、良い踊りの師匠を求めて、大阪に移りました。 太平洋戦争のころ、広島に疎開していた祖母は、原爆を経験しました。爆心地からは離れていたので、命に別条はなく、後になって、視力を失ったのみで、93歳で亡くなりました。 太平洋戦争に参戦することによって、日本は、大きな犠牲を、他国の民にも、自国の民にも、強いることになったのでした。 あのとき、もう二度と、繰り返すことはないように、 そう誓ったはずなのに。 今の日本が、どのような方向に向かっているのか、それは、私たちの子供、孫、そののちの世代の人々に、希望と光を、愛することと赦すことを、教えてくれるものであるのかどうか。 日本人として、日本の未来に、責任を持つ、ひとりの大人でありたい、 そう思ったことが、この物語を書くきっかけでした。 物語の趣旨に賛同してくださったのみならず、台本の構成から、細部に至るまで、多大なる助言をくださり、また米兵として出演してくださる、白拍子舞と仏教声明の桜井真樹子さん、 アイとして、物語の背景を語ってくださる、前衛パフォーマーの吉松章さん、 これでもかというくらい、無理な注文をたくさん聞いてくださった、義太夫の竹本越孝さん(太夫)と鶴澤寛也さん(三味線)、 スケジュールを押して参加してくださる、小鼓の藤舎呂裕さんと笛の福原百恭さん、 舞踊を通して、平和を志す思いを表現したい気持ちは同じです、とおっしゃってくださった、振付をしてくださる、地唄舞の花崎社季女さん、 プロデュ―スから演出まで、パワフルにサポートをしてくれる、私の母、吉村厚美、 みなさまのおかげで、ここに、上演をさせていただけること、心から感謝いたします。 ご予約、お問合せは、お問合せページよりお願いいたします。 ご予約の際は、お名前、ご連絡先(電話番号あるいはEメール)、昼の部あるいは夜の部、必要枚数を記載の上、上記までご連絡ください。
「舞踊劇 水の女」無事に終了しました
「舞踊劇 水の女」が、無事に終了いたしました。 ご出演の皆様、公演の上演を支えてくださった皆様方には、誠にありがとうございました。 今回、道成寺の清姫は、京都は保津川を訪れた、という設定でした。 私のパートの地方(じかた)は、葛野流大鼓の河内孝子さん。素晴らしい謡と大鼓を披露してくださいました。 最後は、原作・脚本・演出・白拍子舞の桜井真樹子さん、地唄舞の花崎社季女さん、仕舞のコラール、長唄三味線の長沼雅子さん、大鼓の河内孝子さんによる、音と舞との競演でした。 素晴らしい共演者の皆様方との出逢いを励みに、より一層芸に精進したいと存じています。ますますのご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
京都新聞に掲載されました!
まだお席ございます。 どうぞお誘い合わせてご参加くださいませ。 5月3日(祝・火)午後七時開演 京都市国際交流会館 イベントホール お問い合わせ、ご予約は、お問合せページよりお願いいたします。
Dance Play “Females of Water”
今日は、舞台の告知をさせていただきます! 「舞踊劇 水の女」2016年5月3日(祝・火) 京都国際交流会館イベントホール 午後6時半開場 午後7時開演 一般前売 2500円 当日 3000円 水に関連のある、女性たちの物語を、白拍子舞、能の仕舞、地唄舞の三種の舞と音楽、そしてナレーションによって語っていきます。 女性たちの名は、歌舞伎の道成寺で知られる清姫、四谷怪談に登場するお岩さん、そして古事記に語り継がれる大原大刀自。 私は今回、清姫役で出演させていただきます。 風薫る五月の良き日に、どうぞお誘い合わせてご来場くださいませ。 ご予約、お問い合わせは、お問合せページよりお願いいたします。 Today I would like to make an announcement about our coming event, Dance Play “Females of Water,” which is going to be held on May 3 at 7 pm at Kyoto City International Foundation. Three ladies from the Japanese myth appear to water sites of KyotoContinue reading “Dance Play “Females of Water””