雨の中、ご参加ありがとうございました

先日、東京でのワークショップが無事終了しました。 ワークショップでは、日本の踊りの原点が、神が天上から舞い下りて、この大地を愛で、祝福を垂れる儀礼であることをお伝えして、その基本である、摺り足をまずお稽古しました。 「摺り足」の歴史は古く、郡司正勝著書の『おどりの美学』は、古代の呪術であった反閇(へんぱい)、行道の練における腰の入れ方、そして田植おどりなどに見られる、深く労働生活に根をおろした感覚から生まれたものではないかと言います。 そうして、上方端唄「京の四季」の春の部分のお稽古を。   雨の中、ご参加本当にありがとうございました!  

今日は旧八朔&ワークショップ内容変更のお知らせ

こんばんは。 もう早、長月一日、旧八朔を迎えましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?   私は、鈴虫の声を聴きながら、夢中になって、読み耽ってしまっています。 六代目尾上菊五郎の『芸』。 天才的に踊りがうまくて、鷹揚で、上品で。 こんな歌舞伎役者がいたんだなあと。     はあ、とため息をつきそうになりながら、更けゆく秋の夜長です。   歌舞伎と日本舞踊は異なるものですが、一つのものから分かれて生まれました。   天才と呼ばれる方たちの芸を見ると、自分の未熟さがよくわかります。ますます精進せねば、と思うばかりです。   さて、お知らせしていた「秋分の日のワークショップ」ですが、諸般の都合で、コラボではなく、私単独での開催となりました。 ついては、以下に内容を変更させていただきます。   秋分の日のワークショップ「日本舞踊と見立ての文化」 9月22日(祝・木) 午後1時~4時  参加費:5000円 (浴衣をレンタルされる方は、別途1000円) 会場:東京都北区西ヶ原 *詳細は、お申込みいただいた方にお知らせしています。     日本に古くから伝わる、「見立て」という文化について紹介させていただいた後、日本舞踊の最も古い形式を含む、御祝儀舞「鶴亀」を皆で踊ります。 最後に、「見立て」の手法を使って、参加者お一人お一人だけの舞を舞っていただきます。   荒々しい自然と、限りがあって限りのない、永遠の時間と向き合った、古代の人々によって編み出された、「見立て」。 それは、闇から生まれて闇へと消えていく、霊魂を招魂することによって、彼らの生を生きぬくための方法でした。   現代という時に生きる私たちが、私たちの生を見つけていくために、 このワークショップを通して、今を生きるヒントを、得ていただけたら。   お申込み、お問合せは、お問合せフォームより、どうぞよろしくお願いいたします。  

秋分の日のスペシャルワークショップのお知らせ

お盆も明けて早一週間が過ぎましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか? ここ京都の岩倉は、厳しい残暑はそのままに、ツクツクボウシが鳴き、秋海棠の花がほころび、着々と秋の装いを始めています。(写真は近所の岩倉実相院)   さて、もうあと一ヶ月に迫りました、「イマジネーションの力を呼び覚ます」秋分の日のワークショップのご案内をさせていただきます。   イマジネーションの力を呼び覚ます~異色のコラボ★ケルトの祝祭×日本舞踊~ 2016年9月22日(木・祝)秋分の日 12時~16時(4時間) 参加費 8,000円 定員 8名  会場: 東京都北区西ヶ原 (JR上中里駅から徒歩7分/JR駒込駅から徒歩10分/南北線 西ヶ原駅から徒歩7分) ※ 会場やイベントの詳細は、お申込みの方にメールでご案内しています。   ☆タイムテーブル☆ 12時~13時半 ハーブセラピストでケルトの魔女、じょなによる、「マボンの祝祭」 じょな魔女が、ケルト流の「祝祭の儀式(サバト)」を行い、収穫の季節と私たちの世界の豊穣を祝います。魔女の基本スキルと、マボンの祝祭についてお話しをした後、魔法陣を描き、祝祭を行います。 ★「マボンの祝祭」では、豊穣と地球の実りをお祝いします。 ★日本で収穫した「実り」を何か一品お持ちください。(お米、ナッツ、リンゴ、などなんでも) ★儀式のあいだ祭壇で祝福された「実り」は、お持ち帰りいただき、ご自宅で召しあがってください。そこで祝祭の儀式は完成します。ご自身がふさわしいと思われる「実り」をお持ちください。 13時半~14時 ティータイム(じょな魔女スペシャルティーと京都の和菓子) 14時~14時半 浴衣に着替え 14時半~16時 伊織による、「日本舞踊と見立ての文化」 日本において、古くから、空間と時間を分節化するための、「見立て」という手法がありました。それは、古代の人々が、荒々しい自然と、あるいは闇から生まれて闇へと消えていく、限りが合って同時に限りのない、時間と向き合うための、「私」と「世界」とを関係づけるための方法でした。このワークショップでは、日本における「見立て」の文化の説明をした後、見立ての手法を使って、実際に日本舞踊を体験します。 ★まず、伊織がお祝儀舞「鶴亀」を舞わせていただきます。 ★「見立て」の文化についてのレクチャーの後、「鶴亀」を皆で踊ります。 ★最後に、「見立て」の手法を使って、あなただけの舞を舞っていただきます。 ★日本舞踊がまったく初めてという方も大歓迎です。浴衣が着られないという方も、着付けも合わせて一から丁寧に指導しますので、どうぞ安心してご参加ください。 ★お持ちの方は以下のものをご持参ください。 浴衣、半幅帯、腰ひも2本、伊達締め、足袋 ★浴衣などをお持ちでない方にはお貸しします(別途1,000円)。お申し込み時にお知らせください。   お問合せ、ご予約は、じょな魔女さんのページよりお願いいたします→☆   秋の実りを、皆さまとともに祝う日となりますことを、心より楽しみにしています。    

「自然の声を聴く@上野ワークショップ」終了しました

七月二日(土)、ハーブセラピストでライヤー奏者のじょな魔女さんとのコラボ、「自然の声を聴く@上野」ワークショップが無事に終わりました。 じょなさんとのコラボは二回目、前回は貴船、今回は上野公園を歩く、というのがテーマでした。 上野公園は、私のたっての希望で、実現していただいたのでした。 それは、なんというか、ここを(霊的に)きれいにしてほしい、というわがままな思いでした(笑)。 北の丸公園、そして貴船での、じょなさんの「自然の声を聴くワークショップ」を体験させていただいて、東京にいるときはよく行く上野公園、なんだか、ここは、人の愛を必要としているんじゃないかと、 じょな魔女さんのおっしゃる、繊細な感覚で、体感で、植物と触れ合うことを、ここ上野の樹々とともに行えたらと、そう思い続け、それをじょなさんが実現してくださったのが、今回のワークショップでした。   一番人気は、弁天堂近くの柳さんだったとか。 柳の木は、ワークショップ後半の日本舞踊体験にも関わりの深い木でもあります。 日本舞踊の流派は数多いのですが、中でも古くからあるのが、花柳、若柳などの流派で、私自身は若柳流から分かれて生まれた、「正派若柳流」の名取です。 京都の鴨川は、美しい柳が立ち並びます。 柳、という木の与える印象が、日本舞踊においてはよしとされたのでしょうか。 後半は、日本舞踊の成り立ちとその特徴を紹介しつつ、ただ歩くこと、一歩一歩足を動かし、そしてその体感をただ気づく、ということを参加者の皆さまにも体験していただきました。 そして、「京の四季」を舞わせていただきました。 ワークショップ参加者の方から、ご感想をいただきました。 「日本舞踊は見るのも初めてでしたが、こんなに宇宙と繋がっている芸とは知らず、伊織さんのお話には感動の連続で涙が出るほど。 身体で表現するなんて、したこともなく、恥ずかしかったですが、実際少しやってみたら私は蓋をしてきた感情をもっと表現したかったのでは…と少し気付きました。」 じょなさんとのコラボは、嬉しいことに、まだまだ続きそうです。 ご参加くださいました皆さま、そしてもちろんじょなさん、本当にありがとうございました!      

まだ書きたらず・・・

私たちは、何のために生きるのでしょう? ・・・という大仰なところからスタートしてしまいました。(汗)   私たちが「生きる」ということは、私たちが通常考えている「生きる」とは、異なるところにあるのではないかと、 私たちは本当に「生きて」いるのだろうかと、   と、そんな風に思わずにはいられなかった、先日の「自然の声を聴くリトリート」でした。   じょなさんのおっしゃる、自然を、「ただ体感として感じる」ことを行ったとき、そこに立ち現れたのは、本当に、めくるめく魔法の世界でした。   ただ、あること、 樹々の繊細なバイブレーションを、微かな体感として、感じること、   そうすることで、存在の不思議に一気にたどり着いてしまいました。   不思議な不思議な、愛の空間は、こんな近くにあったんだと・・   じょなさん、本当に素敵なセッションを、ありがとうございました。      

「自然の声を聴くリトリート」無事に終了いたしました。

先週末、じょな魔女さんと共同主催させていただいた、「自然の声を聴くリトリート」が無事に終了いたしました。 ハーブセラピストであるじょなさんによる、ハーブを用いた室内ワーク、貴船神社での野外ワーク、そして私のリードする、日本舞踊体験、私の主人ルーディーによる瞑想セッションと、盛りだくさんのリトリートでした。 私は、じょなさんのワークショップを受けるのは、これで二回目となったのですが、彼女の言う、「森の世界は魔法の世界」という言葉を、今回やっと、体感として、実感できた感じがします。 あえて言葉ではなく、微かに起こる体感として、樹々たちの繊細なバイブレーションを感じること。 ジャッジすることなく、ただただ「感じる」こと。 自然の中で、「ただある」こと。 私たちは、ありあまる自然の恵みを前にして、意識によってジャッジするくせがついてしまっているために、存在という不思議に、ただ触れることを、忘れてしまっているのかもしれません。 私のリードするセッションでは、その太古から、舞踊を通して神を寿ぎ、神祀りをしていたとする古事記における記述を紹介しつつ、原初から、私たちが「ある」ことへの感謝を、季節の風物に託して表現してきた日本舞踊を、実際に、「ただ歩く」ことを通して体験していただきました。 「私たちの生を、ただ歩くことによって表現すること」 参加者の方に、踊りを通して、森羅万象を、生きるということを表現すること、あるときは喜びを、感動を、あるときは言葉にならない思いを、最も身近な「地」である身体を通して表現することによって、自らを癒し、かつ何かを発見していただくことを体験していただけたら、これ以上ない幸せです。 また、次回はリトリートではなく、一日ワークショップとなりますが、7月2日(土)、再び、じょな魔女さんとの共同主催で、「自然の声を聴くワークショップ」を、東京は上野公園にて開催させていただきます。 室内ワークの会場は、東京都文京区にある、弥生美術館近くの一軒家です。最寄り駅は千代田線根津駅、あるいは南北線の東大前駅。 野外ワークは、上野公園は不忍池辺りを歩きます。 野外ワークから帰ってきてから、今回と同様に、日本舞踊体験の時間もあります。 不忍池は、色とりどりの蓮の花が綺麗ですよね。 染色家の志村ふくみさんの著書『一色一生』に、こんな言葉があります。 「色はただの色ではなく、木の精なのです。色の背後に一すじの道がかよっていて、そこから何かが匂い立ってくるのです。」 このワークショップを通して、私たちがあるということ、樹々と、花々と、ただ出会うということ、森羅万象との出会いを、歩くことによって表現するということを、ただ、体験していただけたら。 そうして新たな風を、参加者の皆さまのそれぞれの生の中に、感じていただけたら。 詳細、お問合せは、じょな魔女さんのブログページまで→☆          

型と、創造と。

5月28~29日に共同主催させていただく「自然の声を聴くリトリート」は、昼間は、じょな魔女さんによるハーブについての室内ワークおよび貴船の森での野外ワークがあり、その後、じょな魔女さんによるスペシャル薬膳カレーの夕食の後は、私のリードする時間となっているのですが(汗)、その時間、何をしようか・・・と。。 日本舞踊をするか、リトリートなので、表現アートで自由な創造の時間を作るか、と、しばらく悩んだあげく、昨日、ふと思い立って、どっちもやってしまえ、と。(笑) でも、その葛藤は、体に染み込んだ日本舞踊の世界と、アメリカおよびスイスで学んだ表現アートセラピーの世界を、どのように統合させていったらいいかという、私の長年の模索そのものでもありました。 何世代も昔から、型によって伝統が守られてきた日本舞踊の世界と、只今の自分を即興によって表現することによって、創造と発見、癒しが起こる表現アートセラピー、それが、互いにとって自然な形で、私なりの方法で、統合することができたらと、ずっと思っていました。 真逆なように思える、伝統と型の文化である日本舞踊と、即興と創造、発見の世界である表現アートセラピーですが、一つ、共通点があります。それは、「私と世界の関係性を表現するものだ」っていうことなんです。 私だけでもなく、世界だけでもない、関係性を表現するものだからこそ、あらゆる人が、理解し、共感しうることができると思うのです。 (たとえば、日本舞踊では、「何かを指す」という仕草をするとき、体の半分は、指す方向に、もう半分は、自分の中心に引っ張るように、体を動かします。そうすることによって、指すものと私との関係が、表現されるんです。) 今回のリトリートでは、まず、「京の四季」という上方端唄(江戸時代、京都・大阪に発展した短い三味線音楽です)を古典舞踊でお見せしたあと、じょな魔女さんのライアーに合わせた即興舞踊をし、最後に、参加者の皆さまと一緒に、日本舞踊における見立てという手法と、表現アートならではの即興を組み合わせた、参加者の皆さまの「私と世界の関係」を、みなさんに、踊りによって表現していただこうと思います。 「見立て」というのは、お扇子一本で舞う必要性から生まれた、お扇子によって、流れる水や舞い落ちる花びら、降る雪、お酒を飲むなど、様々なものを表す日本舞踊の手法ですが、同じ用法は、たとえば日本庭園の、石を用いて水を表すという手法にも見られます。白い小石を敷き詰めて、川や海を表現したり、大きな岩を滝に見立てたり。 ここでは、てんぐすき、という和紙を用いてみようと思います。 この和紙、ティッシュペーパーよりも薄い和紙ください、というと、和紙屋さんで「ああ、あれですね」といって分けてくれます。 軽いので、ふっと空中で手を放しても、ゆらゆらと、舞い踊るように落ちてきます。それは、花びらなのか、木の葉なのか、あるいは樹々を通す日の光なのか。それとも亡くなった人の魂なのか。   「見立て」という型を用いることで、逆に、その人を狭めていた限界がふと溶けて、創造性が広がる・・・そんな体験をしていただけたら、、と思います。   「自然の声を聴くリトリート@京都」詳細およびお申込みは、じょな魔女さんのブログページまで→☆

5月28日「自然の声を聴くワークショップ@貴船」

いつのまにか、あと10日に迫ってまいりました。 この5月28日に、薬草魔女ことじょな魔女さんの主宰する「自然の声を聴くワークショップ」が、京都は貴船の森にて開催されます。   ご宿泊される方に限り、私の自宅兼稽古場にて、日本舞踊も披露させていただく予定です。 きっかけは、去年11月に東京は北の丸公園にて開催された、「自然の声を聴くワークショップ」に私が参加させていただいたことでした。 「森の世界は魔法の世界」というじょなさんの言葉に誘われて、そこから本当に、樹々がきらめき、小鳥がさえずり、世界がきらきらしたものになった瞬間を覚えています。 ワークショップについての彼女の言葉です。 「参加してくださった方々が、森のなかで過ごす「余白の時間」を、 神様の創造した芸術のなかに入り込む時間を、意識的に増やすことで、 本来の自分自身の揺らがない軸と、安定したエネルギーと、心の安らぎと「美しさ」を、 世界のどこにでも見つけるチカラをはぐくんでいってくれたらいいな、と」 京都の霊的地場、貴船の森で、魔法の世界を体験しませんか?   詳細は、じょなさんのブログページまで→☆